新規個別指導を受けました
はじめに
5月下旬に関東某所にて新規個別指導を受けてきたため、前日までの準備や当日の流れなどを記録します。
私は初めての新規個別指導であったため、今後の備忘録も兼ねておりますが、まだ受けたことがない管理薬剤師の方などの一助になれば幸いです。
通知
指導日の約1カ月前に「新規個別指導の実施」の通知が郵便書留で届きます。
届いたことを知らせるため、同封の「FAX送信票」を厚生局の担当者あてに送信します。
準備
準備する書類・資料はたくさんありますが、2パターンに分けます。
通知が届いてから2週間後が期限のものと、当日までに準備するものです。
通知後2週間で準備するもの
「保険薬局の現況」という標題の資料です。
薬局の名称・開設者・開局時間など、届出施設基準、薬歴システム、勤務薬剤師(過去一年の退職者も含む)の保険薬剤師番号、後発品割合、処方箋枚数、在宅実績、オンライン服薬指導実績などなど。
薬局の届出内容やらレセコンから抽出するものが多いです。
事前にFAXもしくは郵送で提出します。
当日までに準備するもの
調剤録等、法人や不動産の登記事項など、薬局管理帳簿、返戻・増減点数表、年間の患者一部負担金、医薬品の購入伝票、出勤簿、在庫医薬品リスト、薬局の内観・外観の写真、掲示物と、掲示していることが確認できる写真などなど。
調剤録等は処方箋、調剤録、薬歴、薬情、手帳シール、かかりつけ同意書、在宅の指導計画書などが含まれており、非常に神経を使います。また、対象の患者は、個別指導1週間前に別途、郵便書留で知らされます。なお、新規個別指導の場合は1週間前に10名ですが、通常の個別指導であれば1週間前に15名、前日に5名指定されます。(人数は間違ってるかも)
個別指導当日
控室で待機し、会場へ。事前提出書類、持参書類を台に並べる。
開始
同席の事務の方から、新規個別指導の開始を宣言されます。個別指導の実施の根拠となる法令の説明がされます。
事務的確認事項
自己紹介をした後、おそらく必ず確認することになっている質問がされます。
「患者来局から退局までの調剤の流れを説明してください」
「レセプト請求業務の担当者と最終確認者を教えてください」
「患者への後発品の推奨は丁寧に実施していますか」
「ポイント付与していますか」
「事前提出書類と届出内容において相違はありませんでした」(何か間違いがあればここで指摘・確認されると思われます)
この間、指導薬剤師の先生が同じテーブルで処方箋・調剤録・薬歴の確認をしています。
薬剤師的確認事項
本命部分です。薬歴の内容、請求の内容を指摘・確認・指導されます。これは薬局、指導薬剤師によって質問内容が異なるので割愛しますが、各厚生局から毎年、指導した内容が通知されているので、そちらを熟読することを推奨します。
参考:
個別指導及び適時調査において保険医療機関等に改善を求めた主な指摘事項について/関東信越厚生局
請求の最終責任者は管理薬剤師であるため、薬歴の記載内容などについて「わかりません」は絶対NGでしょう。他の勤務薬剤師が記載した内容も細かくチェックして回答できるようにしていきましょう。
終了
最後に、事務の方から
「すぐできる指摘事項は速やかに改善してください」
「詳細な指摘事項、個別指導結果は2-3ヶ月後に通知されます」
と説明を受け、退場となります。
以上が、個別指導の通知を受けて当日までの流れです。
次に、この経験を踏まえて、個別指導の通知前から準備しておくべきものを記載します。つまり、日常業務でできることです。
普段からしておくべき準備
薬歴チェック(超重要)
自らのものも、他の従業員のものも、管理薬剤師がすべてチェックすることが理想でしょう。責任者は管理薬剤師です。
個別指導対策としてチェックすることは本来の薬歴の目的とは異なるものの、上記のサイトで厚生局から指摘されていることはチェックすべきでしょう。
整理整頓(重要)
とにかく必要な書類が多いです。普段から整理整頓、定物定位をこころがけて、どこに何があるかの把握をこころがけましょう。私は、(家は汚いが)職場の整理整頓は好きなのでしていて良かったと実感しました。
レセコンの仕様チェック
レセコンから出力する書類もあります。時間があるときにレセコンをいじって、どのような帳票がどのボタンから出力できるのかを知っておくとよいでしょう。
以上です。