薬局ヒヤリ・ハット共有すべき事例(2022年No8)
調剤、レセプトコンピュータの入力間違いによる薬剤取り違え
【事例詳細】
マイスリー錠5mgを含む薬剤が処方された。事務員が処方を入力する際、マイスリー錠5mgの入力が漏れた。調製者が入力内容を見て調製したため、マイスリー錠5mgを取り揃えなかった。鑑査者が入力漏れに気づき、指摘。訂正する際、誤ってマイスタン錠5mgを入力し、調製者もマイスタン錠5mgで取り揃え、鑑査者はそのまま患者に交付。交付後に処方内容を確認したさい、間違いに気づき、薬剤を交換した。
【背景・要因】
調製者は入力内容と処方箋を照合せずに薬剤を取り揃えた。
【薬局での取り組み】
入力、取り揃え、鑑査のその都度で入力内容と処方箋を照合する
【機構からのポイント】
2022.7にマイスリーとマイスタンの取り違え注意のお願いが製薬会社から発信された。2012、2018年に続き3度目の発信。
マイスリー錠5mg、10mgは入眠剤。マイスタン錠5mg、10mgは抗てんかん剤。
疑義照会・処方医への情報提供、用法
【事例詳細】
エドルミズ錠50mgが朝食後で処方された。食事の影響で吸収が低下するため、疑義照会をした結果、起床直後に変更になった。
【背景・要因】
空腹時に服用する必要があることを失念して処方したと思われる。
【薬局での取り組み】
添付文書、薬物動態の確認。医療従事者、患者向けの資材を活用する。
【機構からのポイント】
日本初のがん悪液質に対する治療薬。医療従事者向けの適正使用ガイドには一例として起床直後に飲む場合が掲載されている。
1日1回100mgを空腹時に投与。服用後1時間は食事をしないこと。