製造販売・効能等追加承認(2022/09/16)
効能等追加承認
デュファストン錠5mg
生殖補助医療における黄体補充の効能追加
メトグルコ錠250、500mg、メトホルミン錠250、500mg「DSEP」「DSPB」
多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発及び多嚢胞性卵巣症候群の生殖補助医療における調節卵巣刺激(肥満、耐糖能異常、インスリン抵抗性のいずれかを呈する患者に限る)の効能追加
フェマーラ錠2.5mg、レトロゾール錠2.5mg「NK」「F」
多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発及び原因不明不妊における排卵誘発の効能追加
クロミッド錠50mg
生殖補助医療における調節卵巣刺激の効能追加
カバサール錠0.25mg
生殖補助医療に伴う卵巣過剰刺激症候群の発症抑制の効能追加
薬局ヒヤリ・ハット共有すべき事例(2022年No8)
調剤、レセプトコンピュータの入力間違いによる薬剤取り違え
【事例詳細】
マイスリー錠5mgを含む薬剤が処方された。事務員が処方を入力する際、マイスリー錠5mgの入力が漏れた。調製者が入力内容を見て調製したため、マイスリー錠5mgを取り揃えなかった。鑑査者が入力漏れに気づき、指摘。訂正する際、誤ってマイスタン錠5mgを入力し、調製者もマイスタン錠5mgで取り揃え、鑑査者はそのまま患者に交付。交付後に処方内容を確認したさい、間違いに気づき、薬剤を交換した。
【背景・要因】
調製者は入力内容と処方箋を照合せずに薬剤を取り揃えた。
【薬局での取り組み】
入力、取り揃え、鑑査のその都度で入力内容と処方箋を照合する
【機構からのポイント】
2022.7にマイスリーとマイスタンの取り違え注意のお願いが製薬会社から発信された。2012、2018年に続き3度目の発信。
マイスリー錠5mg、10mgは入眠剤。マイスタン錠5mg、10mgは抗てんかん剤。
疑義照会・処方医への情報提供、用法
【事例詳細】
エドルミズ錠50mgが朝食後で処方された。食事の影響で吸収が低下するため、疑義照会をした結果、起床直後に変更になった。
【背景・要因】
空腹時に服用する必要があることを失念して処方したと思われる。
【薬局での取り組み】
添付文書、薬物動態の確認。医療従事者、患者向けの資材を活用する。
【機構からのポイント】
日本初のがん悪液質に対する治療薬。医療従事者向けの適正使用ガイドには一例として起床直後に飲む場合が掲載されている。
1日1回100mgを空腹時に投与。服用後1時間は食事をしないこと。
製造販売・効能等追加承認(2022/08/24)
DSU No.310(2022.8)
エスゾピクロン(ルネスタ)
特定の背景を有する患者に関する注意に追記
本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者:中止を検討すること。
重大な副作用に追記
睡眠随伴症状(夢遊症状等)
ゾピクロン(アモバン)
禁忌に追記
本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者
重大な副作用に追記
睡眠随伴症状(夢遊症状等)
ゾルピデム(マイスリー)
禁忌に追記
本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者
重大な副作用に追記
睡眠随伴症状(夢遊症状等)
トリアゾラム(ハルシオン)
禁忌に追記
本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者
ポサコナゾール(ノクサフィル)の併用禁忌
重大な副作用に追記
睡眠随伴症状(夢遊症状等)
薬局ヒヤリ・ハット共有すべき事例(2022年No7)
疑義照会・処方医への情報提供、一般名処方における薬剤の処方間違い
【事例詳細】
透析患者に人工透析内科より【般】沈降炭酸カルシウム錠500mg(制酸剤)1回1錠 1日2回 朝夕食直後が処方された。制酸剤の炭カル錠と高リン血症治療剤のカルタン錠があり、今回は高リン血症治療の目的と考え、疑義照会したところ(高リン血症用)になった。
【背景・要因】
薬剤選択の時、最後まで確認しなかったためと思われる。
【薬局での取り組み】
処方された薬剤の効能効果と患者の病態が一致するか確認する。
【機構からのポイント】
沈降炭酸カルシウム製剤には、制酸剤と高リン血症治療剤の2種類がある。
疑義照会・処方医への情報提供、病態禁忌
【事例詳細】
70歳代の患者にメトグルコ錠250mgが処方された。eGFRが28.1mL/min/1.73m2であり、重度の腎機能障害(eGFR 30未満)の患者に禁忌であるため、疑義照会を行った結果、削除になった。
【背景・要因】
血液検査は毎月行われていたが、処方医は今回の結果をよく確認しなかったためと思われる。
【薬局での取り組み】
血液検査の結果を入手した際は、患者の腎臓や肝臓の機能を把握したうえで、妥当であるかを検討している。
【機構からのポイント】
患者の生理機能は病状の進行や年齢により変化することを考慮し、検査値の推移を把握するため、継続的に情報収集を行う必要がある。
一般用医薬品等、説明間違い(1回量)
【事例詳細】
来局者がロキソニンSの購入を希望したが、在庫がなかったため、ロキソニンSプレミアムを購入することになった。ロキソニンSと同様に1回1錠を服用するよう説明したが、その後、来局者と一緒に確認した際、1回2錠を服用することがわかり、説明を訂正した。
【背景・要因】
担当した薬剤師はロキソニンSプレミアムはロキソニンSと同様に1回1錠であると思い込んでいた。
【薬局での取り組み】
情報共有した。
【機構からのポイント】
一般用医薬品は、複数の有効成分が含まれている薬剤や、商品名に含有量が入っていない薬剤が多い。ブランド名が同じ、似ている商品であっても有効成分や用法・用量が異なる場合があることを認識する。
資格紹介:漢方薬・生薬認定薬剤師(取得途中)
12/31更新
今年は時間的余裕があるので、さまざまな資格取得に挑戦しています。
公式ホームページに取得方法など記載されていますが、わかりづらいことが多いので、ざっくりとまとめます。
また、取得後は、実務において取得意義があるのか、実務・生活に活かせる知識・技能が身につくのか。なども主観でコメントいたします。
進行状況に合わせて追記、更新していきます。
日本薬剤師研修センターのホームページはとにかくわかりづらいです。お気をつけください。あっちこっち飛ばされてどこから読めばわかりません。数年前はこのせいで諦めました。
また、2021・2022年は電子システムPECSの導入もありましたが、延期に次ぐ延期、ひどい文面のお知らせ、などありました。本当にお気をつけください。
漢方薬・生薬認定薬剤師とは
・専門業務分野においてあるレベル以上の能力と適性を持っていることを試問等により確認し、その能力を証明された薬剤師を指します。
・認定されたことにより、患者や処方医師に自信を持って漢方薬・生薬に関する情報提供ができます。
・「漢方薬・生薬認定薬剤師」であることを、認定証掲示やIDカード着装により、患者や他の医療従事者にアピールすることもできます。
(日本薬剤師研修センター ホームページより 漢方薬・生薬認定薬剤師制度とは )
漢方薬・生薬認定薬剤師になるには
必要な講習、研修、単位は?
新規認定の場合
座学orインターネット研修
・9回の講義研修(全45講演)
・1回の薬用植物園実習(必修)
・漢方薬・生薬研修会試問に合格(過去問: 過去の試問と解答 )
更新の場合
・3年間で30単位(うち、必須研修15単位以上)
・毎年5単位以上
必要な金額
・受講代+テキスト代→税込60,500円
・申請料→税込22,000円(新規、更新ともに)
どこで申し込む?
薬剤師研修・認定電子システム
https://pecs.jpec.or.jp/_/pharmacist/
いつ申し込む?(2022年度)
・座学研修→2022年3月11日~2022年4月10日(45名)
・インターネット研修→2022年4月1日~2022年5月25日(500名)
新規認定用の研修の経過
インターネット研修を4月上旬に申し込んで、6月の頭頃にテキストが届いたと思います。
なお、座学研修の場合は毎月1回、日曜日にベルサール八重洲(東京)に行かなくてはなりません。
1回につき、60~70分の講座が5本です。
・第1回配信 7/1
直接業務には関与しないだろうが、背景を知っておくための講座でしょうか。
・第2回配信 8/1
学名のつけかた、植物分類学、含まれる成分、生薬の加工方法など
第9回講座「漢方の基本概論」第10回講座「漢方臨床概論」からやっと、体系的な勉強が始まりそうな予感。第8回までは概論の手前の豆知識、漢方を学ぶとっかかりのような講義だった。
・第3回配信 9/1 ←今ここ
「漢方とセルフメディケーション」OTCには生薬・漢方がたくさん含まれてるよという話。
「漢方薬の服薬指導」味やにおいについての服薬指導。酸っぱい漢方薬を「腐ってる」として飲まなかった患者など。
第2回配信で、体系的な勉強に入ったかと思いきや、また単発的な講座へ戻っている。
・第4回配信 10/1
「神経・精神」「認知症に有効な漢方薬」漢方の認知度をあげ、有用性を確保するため、多くの処方と症例で臨床試験を実施していることがわかった。また、「証」についての解説も少々入っている。
・第5回配信 11/1
六病位の説明。太陽・少陽・陽明・太陰・少陰・厥陰。
「生活習慣病」高血圧などを八綱分類して、証にあてはめる。それにあった処方を解説する。
漢方を西洋医学に無理やりあてはめようとするものではなく、漢方学を教えようとするいい講座だった。
・第6回配信 12/1 ←今ここ
疼痛に使う漢方、生薬成分の合成経路など。
また、あまり面白くない講座に戻った。
・第7回配信 12/30
・第8回配信 未
・第9回配信 未
・薬草園実習
晩春に、某大学の薬草園実習にいってまいりました。教室にて1時間ほど、植物分類学のさわりや、大学内にある薬草の種類の説明を受けました。
2時間ほど薬草園で観察です。生えている漢方・生薬植物を目にすることは少ないと思われますので、時間が経つのが早いです。
(私は大学の頃に見ていたので、なつかしさがありました)
試問に関して
取得難易度
取得によるメリット
薬局ヒヤリ・ハット共有すべき事例(2022年No6)
疑義照会・処方医への情報提供、薬剤の組成・性状
【事例詳細】
嚥下困難の患者にベタニス錠25mgを粉砕する指示があった。ベタニスは徐放性製剤であるため、疑義照会を行ったところ、トビエース錠へ変更になったが、トビエースも徐放性製剤であるため、再度疑義照会をし、ベオーバ錠50mgへ変更となり、粉砕することになった。
【背景・要因】
徐放性製剤を粉砕すると体内で有効成分が急速に吸収され副作用が発現するおそれがある。処方医の薬剤の製剤特性に関する知識が不足していたと推測される。
【薬局での取り組み】
粉砕指示があった場合は、可否を確認する。
【機構からのポイント】
粉砕・開封の適否を判断するには、徐放性や腸溶性の影響のほかに、物理化学的安定性や味・におい・刺激感などの変化、粉砕・開封によるロス、他剤との混合・混和による配合変化も考慮する必要がある。
疑義照会・処方医への情報提供、禁忌
【事例詳細】
在宅医療を受けている患者に、ビビアント錠20mgが初めて処方された。患者は1日中ベッドで横になっており、食事もベッドの上でとっている状態である。禁忌に「長期不動状態にある患者」であるため、処方医に活性型ビタミンD3製剤を提案した結果、エディロールカプセル0.5μgに変更となった。
【背景・要因】
処方医は骨粗しょう症の治療は専門外であったため、ビビアント錠20mgの禁忌に関する情報を知らなかったと思われる。
【薬局での取り組み】
薬局に来ることができない患者の処方せんを応需した際は、家族などから生活状況などを聴取している。
【機構からのポイント】
本事例で変更となったエディロールカプセル0.5μgは「エルデカルシトールによる高カルシウム血症と血液検査の遵守について」と注意喚起が行われている。
疑義照会・処方医への情報提供、不適切な疑義照会(用法)
【事例詳細】
エンレスト錠100mg 1回1錠 1日1回 朝食後 が初めて処方された。添付文書を確認し、1日2回経口投与であることを疑義照会したところ、高血圧症に対しての処方なので処方通りに調剤することとなった。
【背景・要因】
外箱に入っていた添付文書が最新かどうかを確認しなかった。
【薬局での取り組み】
添文ナビを用いて最新の添付文書を確認する。
【機構からのポイント】
2021年9月、エンレスト錠50mg、100mg、200mgに高血圧症が追加された。
添付文書の電子化運用が2021年8月から開始された。
PMDAのホームページやアプリ添文ナビを閲覧するのがよい。