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薬局ヒヤリ・ハット共有すべき事例(2021年No9)

公益財団法人日本医療機能評価機構|薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業

にて、定期的に公開される「共有すべき事例」。

薬局からの報告ベースに、分析も加わり、少し長めになっているので、さらに簡潔にまとめてみようと思う。

 

『計数間違い』

【事例詳細】

クラリスロマイシン錠200「サワイ」 2T(1回量)4T(1日量)1日2回84日分

総量336Tのところ、168Tで交付。患者→医療機関→薬局への連絡で発覚。

【背景】

結核性抗酸菌症の治療にクラリスロマイシン800mg使用を知らなかった。

1回量と1日量が併記してある処方箋に不慣れだった。

【薬局からの改善策】

適応によって投与量が異なることの認識、知識の共有。

処方箋の書き方への留意。

【機構からのポイント】

計数間違いには、調剤監査支援システムの利用、薬袋に記載された内容と薬剤の突合、薬剤交付時の患者との相互確認などが有効な手段である。

2010年に厚生労働省「内服薬処方せんの記載方法~~」には、内服薬処方箋記載の在るべき姿として、「分量」については最小基本単位である1回量を記載することを基本とし~~。

私見:ただのまとめなのに私見を書くのはどうかと思うが・・・。今回の薬局からの改善策では根本の改善にはならない。根性論、精神論になってしまっている。原因はヒューマンエラーであるところを「注意する、気を付ける、留意する」などでは解決にならない。)

 

『病態禁忌』

【事例詳細】

ロキソプロフェン、レバミピドレルパックスが処方された患者の併用薬にエフィエント、既往歴に心筋梗塞レルパックス心筋梗塞の既往禁忌なので、問い合わせ。レルパックスが削除になった。

【推定される要因】

処方医は患者の症状に意識が向き、基礎疾患・既往歴を見落とした。

 

『処方医への不適切な情報提供(検査前の休薬)』

【事例詳細】

エクメットHD服用中の患者が、脳梗塞疑いのため造影剤を使用するMRI検査を受けると薬剤師に話した。造影剤を使用する検査であればエクメットHDを中止する必要があると考えたが、医療機関からは服用中止の指示はなかった。薬剤師は患者のお薬手帳にコメント記載、添付文書を挿み、検査前に医師に見せるように患者に説明。検査は直前に中止され、延期になった。
【推定される要因】
医療機関お薬手帳を確認したようだが、エクメットHDがメトホルミン製剤であると気付かなかった可能性がある。
【薬局での取り組み】
薬剤を交付する際、患者から検査等の情報を積極的に収集する。
<注意>MRI検査で使用する造影剤はヨード造影剤ではなくガドリニウム造影剤なので、メトホルミン製剤の投与を中止する必要はありません。(薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業 追記)

私見:当時の薬剤師の認識・知識によって意味合いがかわってくる。標題の不適切な情報提供だったかどうかが変わる。メトホルミン=造影剤時に中止と認識しているのか。メトホルミン=ヨード造影剤時に中止と知っているが、MRIの造影剤が何かわからなかったのか。

ヨード造影剤が使われるのはCTやX線、ANGIO。MRIではガドリニウム