新人薬剤師・服薬指導・おすすめ書籍
国家試験と卒業試験に合格し、晴れて薬剤師としての道を歩みだした方々、おめでとうございます。
既に6月も中旬で、会社によっては服薬指導も始まっているでしょうか。
ちなみに自分が新卒の時は、4-6月は本部で基礎研修、6月で店舗配属後、OJT。服薬指導が始まったのは9月でした。
とにかく新人薬剤師は覚えることが多い!
・医薬品の棚の配置 ・医薬品の先発名称 ・保険、公費 ・レセコンの入力 ・調剤、鑑査手技 ・ビジネスマナー、言葉遣い
などなど。。。
新卒で一人暮らしを初めてする人もいて、身の回りのことも一気にやることが増えた方も多いのではないでしょうか。
上記のように覚えること、やらねばならぬことが多い中で、行き詰まるのが服薬指導&薬歴かと思われます。
「何を話せばいいか、書けばいいかわからない」
「聞くこと書くことが一辺倒になってしまい、内容が薄い」
「患者さんが話してくれない」
様々な壁にぶつかり、その都度、悩むことになるでしょう。
ぶっちゃけた話、どれも知識やテクニックで解決することはできます。
今回はそういう人に、有用であろう1冊を紹介します。
実際に私が購入して、読んで、「よかった」と思えた本です。
かかりつけ薬剤師のための疾患別薬学管理マニュアル(木村健 著)じほう社
良いところ
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日常業務で遭遇しやすい疾患をほぼ網羅
高血圧、糖尿病、アトピー性皮膚炎、白内障・緑内障など20の疾患が記載されています。
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多角的な視点で患者(疾患)にアプローチ
1.患者からの情報による薬学的管理
自覚症状、検査値などの客観データ、患者のリスク因子
2.処方薬からの薬学的管理
副作用、相互作用、薬効別の服薬指導のポイント
3.患者の生活スタイルなどからの薬学的管理
現在の生活習慣と改善方法
という風に、実務に基づいた順番に記載されています。
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おまけ・本が小さい
B6サイズ。家の机でも、職場のロッカーでも邪魔にならないサイズで持ち運びも便利でした。分厚いA4サイズが多い中で助かりました。
悪いところ
- 文字が小さい、ビッシリ気味
小さく持ち運びが便利ですが、内容もシンプルというわけではなく、しっかり書かれていますので、ボリュームあって気軽に読もうとすると疲れます。良いところと捉えることもできますね。
良いところで述べたように、20の疾患を多角的にアプローチできるようになりますが、それ以上にメリットなのは「視点」を学べることです。この本に記載されていない疾患に対しても、何を調べて勉強してどのようにアプローチをすればいいか、ができるようになります。
さらに、鑑査・服薬指導の際に確認するだろう順番で書かれている点もとても良いです。(これは人によるところもありますが)
つまり、「何を話せばいいかわからない」の解決テクニックの一つです。
この本の最大の活用法でしょう。