新人薬剤師・おすすめ書籍(疾患知識)
薬剤師は、薬の知識だけではその仕事はできません。
仕事の中心である服薬指導で、患者さんとの話も弾まず、情報も得られず、薬歴が書けない(薬学管理が実践できない)となってしまいます。
コミュニケーションの基本はギブアンドテイクです。
ギブが先で、テイクが後です。与えることによって、得ることができます。
服薬指導に置き換えると、安心感・信頼感・情報を与えることによって、患者さんから情報・行動を得ることができます。
「短い診察時間で医師に相談できなかった」と、不安・不明点をもって来局する患者さんは多く、質問されることもあります。その内容は多岐に渡ります。
病気、食事、運動、医療費、公費、役所への届出など。
わからない時は素直に「わかりかねますので、次回までに調べておきますね」「調べて電話しますね」などと、次のコミュニケーションへ繋げることができますが、
即座に答えられると安心・信頼を得ることができるのが病気に関する知識です。
私が実際に買って、読んで、非常に良かった本を紹介します。
病気がみえるシリーズ
病気がみえる(vol.1) 消化器 [ 医療情報科学研究所 ]
- 価格: 4070 円
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良いところ
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医療人共通のテキストとして作っている
薬剤師のためでなく、医療従事者のための本で(医療従事者ならば)誰が読んでもわかることを意識して書かれています。
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イラストが多く、わかりやすい
文字も専門用語も多いですが、イラストも多いため、理解しやすいです。
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総論から各論へ 症状から検査、治療へ流れに沿って書かれている
枝葉の知識をなんとなく、ではなく根幹を学ぶことができます。具体的に言うとなぜその病気になるのか、どういう症状が出るのか、検査・治療はどうするのか、という一連で書かれています。
悪いところ
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厚めで重い
イラストが多くわかりやすい弊害です。
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全部集めると高いし、場所をとる
ホームページで見たところ、14冊あって、3500~4500円なので、全部で5万以上かかります。
病気の知識があれば「なぜこの薬を飲んでいるのだろう?」がわかるようになるので、服薬指導でも活用できます。
基礎の、根幹となる部分の知識が足りないと感じている薬剤師におすすめのシリーズです。